こんにちは、hachiです。
【漫画を買う前に読みたいブログ】をテーマにしてブログ運営しています。
ちょうど、先日「次にくるマンガ大賞2020」が発表され、SNSなどでもすごく盛り上がっていましたね。
そこで今回は、
「漫画に関する賞ってたくさんあるけど、何が違うの?」
って方向けに、様々な漫画賞の”特徴”と”ノミネート作品”をまとめてみました!
この記事を読むとこんなことが分かります!
では、さっそくいきましょう!
漫画に関する賞の一覧
有志・有識者・ユーザー参加型の賞
・マンガ大賞
・このマンガがすごい!
・全国書店員が選んだおすすめコミック
・次にくるマンガ大賞
出版社・大手の賞
・講談社漫画大賞
・小学館漫画賞
・手塚治虫文化賞
省庁主催の賞
・文化庁メディア芸術祭マンガ部門
その他にも様々な漫画賞がありますが、今回は8つの賞に絞って紹介します。
漫画賞それぞれの特徴
マンガ大賞
2008年にできた賞で、2020年現在で13回目を迎える、有志によるマンガ賞です。
書店員を中心とした有志による選考員・実行委員が集まって活動しており、
「面白いと思ったマンガを、その時、誰かに薦めたい!」
そんな気持ちが形になって、始まったそうです。
選考対象
前年の1月1日から12月31日に出版された単行本の内、最大巻数が8巻までの作品が対象。
なお、電子書籍も含みます。
一次選考
各選考員が「人にぜひ薦めたいと思う作品を5作品」選出。
二次選考
一次選考の結果から得票数10位までの作品がノミネートされ、選考員はその全てを読み、Top3を選びます。
その結果を集計し、年の一推し「マンガ大賞」を決定します。
『過去の受賞作品』
2020
1位「ブルーピリオド」
2位「SPY×FAMILY」
2019
1位「彼方のアストラ」
2位「ミステリと言う勿れ」
漫画好きだけではなく、普段は漫画を読まない人にもオススメしやすい作品が選ばれている印象があります。
漫画賞の中でもTopクラスの知名度があり、話題性も注目度も高い漫画賞だと思います!
このマンガがすごい!
別冊宝島シリーズで不定期に行なっていた前身の漫画企画を2005年に年度版化しスタートした漫画賞です。
選考対象
前年10月1日から発行年9月30日までに発売された単行本が対象。
選考方法
有名無名問わず、70-200名前後のアンケート参加者が最もお薦めしたい5 作品をランク付けし、総合順位を決定する。
オトコ編・オンナ編と分けて投票している。
『過去の受賞作品』
2020
オトコ編 1位「SPY×FAMILY」
オトコ編 2位「ロボ・サピエンス前史」
オンナ編 1位「さよならミニスカート」
オンナ編 2位「夢中さ、きみに。」
2019
オトコ編 1位「天国大魔境」
オトコ編 2位「金剛寺さんは面倒臭い」
オンナ編 1位「メタモルフォーゼの縁側」
オンナ編 2位「ミステリと言う勿れ」
「このマンガがすごい!」の特徴は賛否両論ありますが、男女で部門を分けていることだと思います。
男女分けずに行う、その他の漫画賞はどうしても読者の多い少年誌や青年誌が有利になってしまいます。
その点、「このマンガがすごい!」では、少女漫画やヤング・レディースの漫画もノミネートされることが多いと言うのが特徴です。
全国書店員が選んだおすすめコミック
2006年から始まった全国の書店員1100名を対象にアンケートを行い、上位15作品のランキングを公表する漫画賞です。
選考対象
全5巻以下で、”人にすすめたい”漫画作品が対象。
選考方法
全国の書店員を対象に”人にすすめたい””もっと売れて欲しい”コミックを問うアンケートを実施、集計後に上位15作品のランキングを公表する。
2020年からはスポーツコミック部門も設立されました。
『過去の受賞作品』
2020
一般部門 1位「SPY×FAMILY」
一般部門 2位「チェンソーマン」
2019
一般部門 1位「呪術廻戦」
一般部門 2位「極主夫道」
目の肥えた書店員にのみ投票権があるため、「何買っていいか分からない」
と言う方は、参考にしてみるのもいいと思います!
発表後は書店で店頭フェアなどが行われたりもしますが、まだ「マンガ大賞」「このマンガがすごい!」ほどの知名度はまだない。
次にくるマンガ大賞
2014年にniconicoとダ・ヴィンチの共催企画として創設された漫画賞。
すでに売れているマンガではなく、
「次に流行るであろうマンガ」の発掘・紹介
を目指しています。
コミックス部門とWebマンガ部門の2つの部門があります。
選考対象
「コミックス部門」
商業作品で、シリーズ刊行が5巻以内の漫画が対象。
「Webマンガ部門」
Webをメインに連載している漫画が対象。
すでに書籍化している場合は、シリーズ既刊が5巻以内に限る。
選考方法
①niconico状の「次にくるマンガ大賞」公式チャンネルにて一般エントリーを受け付け。
②ノミネート作品をダ・ヴィンチ編集部が選考。(作品数を絞る)
③選考を通過した作品で再度、一般のユーザー投票を行って各賞を決定する。
『過去の受賞作品』
2020
コミックス部門 1位「アンデッドアンラック」
コミックス部門 2位「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」
Webマンガ部門 1位「僕の心のヤバイやつ」
Webマンガ部門 2位「姫様”拷問”の時間です」
2019
コミックス部門 1位「薬屋のひとりごと」
コミックス部門 2位「チェンソーマン 」
Webマンガ部門 1位「SPY×FAMILY」
Webマンガ部門 2位「村井の恋」
「次にくるマンガ大賞」はユーザー参加型で、選考基準や得票数も明確なため、
読者からしたら一番身近で信頼性の高い賞の1つかもしれませんね!
講談社漫画大賞
1977年に開催されたマンガ賞で、講談社が運営しているためか
全体的には講談社の作品が選ばれることが多いが、他の出版社の作品も受賞歴はある歴史の長い賞です。
選考大賞
日本の漫画を対象。
巻数に縛りはありません。
選考基準
審査員は7人程度の著名な漫画家で構成し、
4月初旬に候補作が発表され、5月初旬に受賞作品が発表されます。
少年部門・少女部門・総合部門(一般部門)の3部門があります。
『過去の受賞作品』
2020
少年部門 1位「東京卍リベンジャーズ」
少女部門 1位「僕と君の大切な話」
総合部門 1位「ブルーピリオド」
2019
少年部門 1位「五等分の花嫁」
同1位「不滅のあなたへ」
少女部門 1位「パーフェクトワールド」
一般部門 1位「きのう何食べた?」
「講談社漫画大賞」は講談社の作品ノミネートが多いですが、
個人的には講談社の面白い漫画を知れる良い機会と捉えてます。
小学館漫画賞
小学館漫画賞は1955年に創設された漫画賞。
「講談社マンガ大賞」と同様、出版社が主催しているため、
「小学館漫画賞」では、小学館作品が多数ノミネートされています。
選考対象
1月1日以降に、雑誌、単行本、WEB媒体等に発表された漫画・コミックスの作品。
〇児童向け部門
主として幼児・小学生を対象として発表された作品。
〇少年向け部門
主として中学・高校生を対象として発表された少年向け作品。
〇少女向け部門
主として中学・高校生を対象として発表された少女向け作品。
〇一般向け部門
主として一般を対象として発表された作品。
選考方法
①各部門別に審査委員、漫画家、評論家、雑誌・新聞編集者、関係文化団体、書店関係者および一般読者から作品を推薦いただくとともに、事務局においても期間内の作品を収集。
②推薦された作品につき、合評・討議を行い、各部門の候補作品をそれぞれ選出。
③候補作品に対して、まず各審査委員に推薦ならびに選評を依頼。
これを集計し、さらに最終審査委員会を開き、検討のうえ、受賞作品を決定。
『過去の受賞作品』
2019年度
児童向け部門 1位「ねこ、はじめました」
少年向け部門 1位「舞妓さんちのまかないさん」
少女向け部門 1位「凪のお暇」
一般向け部門 1位「アオアシ」
同1位「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」
2018年度
児童向け部門 1位「12歳。」
少年向け部門 1位「Dr.STONE」
少女向け部門 1位「素敵な彼氏」
一般向け部門 1位「響〜小説家になる方法〜」
同1位「健康で文化的な最低限度の生活」
こちらの賞も小学館の面白い漫画と出会える良い機会だと思っています。
手塚治虫文化賞
日本のマンガ文化の発展、向上に大きな役割を果たした手塚治虫氏の業績を記念し、手塚氏の志を継いでマンガ文化の健全な発展に寄与することを目的に、朝日新聞社が1997年に創設しました。日本国内で刊行・発表されたマンガで、優れた成果をあげた作品および個人・団体に贈られます。
選考対象
選考年の前年に発行され、読者・選考委員から推薦された単行本が対象。
選考方法
「一次選考」
マンガ関係者と一般読者からの推薦をもとに選ばれた選考対象作品に、審査員一人につき持ち点15点、1作品にひとり最大5点までの投票が行なわれる(点の振り分け方は自由)。上位の作品がノミネート作品となる。
「最終選考」
投票ではなく審査員の合議によって決定される。
『過去の受賞作品』
2020
マンガ大賞 「ニュクスの角灯」
短編賞 「夢中さ、きみに。」
2019
マンガ大賞 「その女、ジルバ」
短編賞 「生理ちゃん」
「手塚治虫漫画賞」は他にも「新生賞」などもあり、作品ではなく作家に対して賞が贈られるというのも1つの特徴です。
文化庁メディア芸術祭マンガ部門
日本の文化庁が主催する「文化庁メディア芸術祭」の1部門として1997年より開催されている漫画賞です。
審査員は主に漫画家からなり、
クリエイターがクリエイターを選ぶ
ことが賞のポリシーとなっているそうです。
選考対象
審査員の推薦や公式サイトでの一般推薦、メディア芸術祭事務局のリサーチなどで広く集められた作品が選考対象。
また、出版された作品に限らず、一般人の自薦による作品も対象となる。
選考方法
不明。
『過去の受賞作品』
2020
大賞 「ロボ・サピエンス前史」
優秀賞 「あした死ぬには、」
2019
大賞 「ORIGIN」
優秀賞 「凪のお暇」
この漫画賞の特徴として、日本の文化を海外に発信するといった趣旨もあるため、受賞作品は国内展示や海外展示されます。
結局、どの漫画賞を参考にしたらいいの?
ここまで、8つの賞の特徴を紹介していきましたが、結局どの漫画賞を参考にして漫画を選んでいけばいいのかを話していきたいと思います!
その前に読者を3つの層に分けたいと思います。
①漫画ガチ層
→多くの漫画を読んできて日々、面白い漫画を探している人
②漫画好き層
→ガチ層まではいかないが、漫画が好きで面白い漫画を探している人
③漫画初心者層
→最近、漫画にハマっておすすめ漫画を探している人
漫画ガチ層
この層の方は、
・手塚治虫文化賞
・文化庁メディア芸術祭マンガ部門
がおすすめです!
どちらも少年誌や青年誌のメジャー作品というよりは、歴史物などが多く受賞しており、文化の発展に寄与している深いテーマの作品がノミネートされています。
これまで出会わなかった商業用というよりかはメッセージ性の強い作品に出会えるため、読み応えのある漫画と出会えると思います!
他には、今回紹介しませんでしたが、日本の外務省が主催する海外の漫画が対象の「日本国際漫画賞」の作品も読んでみるといいかもしれません。
漫画好き層
この層の方は、
・次にくるマンガ大賞
・講談社マンガ大賞
・小学館漫画賞
がおすすめです!
すでに売れている漫画というよりかは、”これから売れるだろう”
といった作品が多くあるため、メジャーな漫画を一通り読んでいて、
これから売れていく次世代の漫画を早く読んでみたい方には非常におすすめです!
漫画初心者層
この層の方は、
・マンガ大賞
・このマンガがすごい!
・全国書店員が選んだおすすめコミック
がおすすめです!
これらの賞は、”オトコ編&オンナ編”で分けたり、目の肥えた書店員さんのおすすめ作品など、初心者の方にとって参考にしやすい賞になっていると思います。
ジャンプ作品・マガジン作品が全体的には多くなってくるのかなという印象がありますので、読みやすく取っ掛かりやすいです。
さて、漫画賞について話してきましたが、
この機会に漫画賞に興味を持っていただいて、チェックするようにしてもらえると嬉しいです!
見て頂きありがとうございます。
コメント